みなさん、こんにちは。
先月は衆議院議員選挙がありました。少子高齢化、北朝鮮のミサイルの問題、それに伴うアメリカと北朝鮮の衝突など、「国難突破」をかけた総選挙に多くの期待や関心が集まりました。
しかし近年、衆院選の若者の投票率は30~40%と半数を下回っています。「一票が重要、選挙に行こう!」と言われても、正直どこに入れたらいいのか分からない、様々な選挙制度があるので複雑で分かりにくい、だから政治は難しい、そう感じる人も多いのではないでしょうか? 実際、私もそうでした。
私たちが生きるこの日本を動かすのが政治であり、その政治を運用していくために選挙は必要です。しかしそもそも、政治の目的とは何なのでしょうか?
その一つに「世界平和」が挙げられると思います。政治には苦手意識を持っていた私ですが、世界平和の実現には関心があります。誰でも心の内では、やっぱり平和がいいなと、わずかながらにでも思ってはいるのではないでしょうか。先日、道端でこんなポスターを見かけました。「平和な日本へ」「戦争反対」、素晴らしい内容ですよね。その内容をもっと知りたいと思い、調べてみることにしました。
その新聞記事に書かれていたのは「憲法改正反対」、「9条を守る」という内容です。日本では憲法第9条において「戦争の放棄」「戦力の不保持」「交戦権の否認」を定めており、第二次世界大戦の過去を教訓として、戦後、「平和主義」を掲げてきました。
「この憲法第9条を変えるということは戦力を持ち、戦争に関与していくということを意味するので、日本国民の安全を守るために憲法の改正は認めない、私たちをあの危険な戦争から遠ざけて平和を守ってくれる憲法第9条を守ろう」というのがこの内容での主張です。
一見正当な主張に見えます。多くの人がこの部分だけ聞けば納得するでしょう。しかし、私は疑問を持たざるを得ませんでした。この主張が行き着く答えは、「日本のすぐ側で戦闘が発生し、火種が飛んできそうになっても、他国に攻められ、本当に日本が攻撃されるような緊急事態があったとしても、日本は戦力を持たず戦闘には関与しないと決めているので、何もすることができない。ただ他国に自分を守ってくれるよう頼み、結果を見ていることしかできない」というものなのです。
戦後結ばれた日米安全保障条約によってアメリカは日本に軍隊を置き、自衛隊と共に平和と安全のために大きな役割を果たしています。しかし、もしかしたらアメリカが急に日本から在日米軍を撤退させ、「日本を守ることはしない」と言い出すことがあるかもしれません。そうしたら日本はどうなるでしょう? 本当に自分を守れない、ただ攻められるだけの無力な国になってしまいます。このような状態では日本国民の安全は守ることはできません。これはどれほど危ないことでしょうか?
私は「本当の平和とは一体何なのだろうか?」と疑問に思いました。日本が紛争に関わらなければ平和なのでしょうか? アメリカに頼ってばかりでいいのでしょうか? 今やテロに国境はありません。イギリスのロンドンやフランスのパリで起きたテロも記憶に新しいです。いつ日本でテロが起き、他国の侵略を受けてもおかしくはありません。日本に迫る北朝鮮のミサイルの脅威も忘れてはいけません。日本の国土には着弾していないものの、日本の周辺海域に何発も着弾したり、日本国上空をミサイルが飛行したりして、いつ本当にミサイルが日本に落ちるか分からない状況です。お隣の中国も軍事力を高めています。こうした危険な現状の中、現在の日本の安全保障はアメリカ抜きには考えられません。しかし、当のアメリカのトランプ大統領は、「日本は安全保障にただ乗りしている。相応の負担を負わないときには、在日米軍を直ちに撤退する」とまで実際に発言したことを記憶しておく必要があります。アメリカが抱える国の課題も少なくはなく、世界のリーダーとしての統率力は今や限界を迎えているとの声もあります。時代は変わり、一国だけの努力で平和を維持することはできなくなりました。一国平和主義に固執している時ではないのです。他国と協力し、共に平和を構築していくべきではないでしょうか?
ただ平和を叫ぶだけでは、願うだけでは、平和は実現できません。この日本が、またこの世界が、いつまでも平和国家であり続けるためには、戦争を抑止する具体的な施作が必要なのです。憲法改正の焦点は9条問題です。それに対して抵抗や疑問を持たれる方も多いでしょう。しかし、戦争を推進するために憲法を改正するのではありません。戦争を未然に防ぎ回避して平和を実現するために憲法は改正される必要がある、ということを私はお伝えしたいのです。
本当に世界の平和を願うなら、本当に日本を守りたいなら、私たちにとって憲法改正は、日本を世界を守るために今こそ踏み出すべき重要な一歩なのではないでしょうか?
以上で私からの訴えを終わります。ご清聴有難うございました。
※ 実際のスピーチは、若干異なります。