自分が何とかする側に

 自分は、理系の学生です。決して政治や法律、経済や歴史に詳しい訳ではありません。演説や議論をする能力も資格もないのかもしれません。そんな自分が、社会について意見を発信しようと思ったのは、日本の未来に責任を持ちたい、真剣に考えていきたいと深く思ったからです。

 

 昨年、興味本位で参加した勉強会などを通じ、自分は少子化や国防などの課題がどれほど深刻なのかを知り、戦慄が走りました。誰かが何とかしないと、このままでは日本は壊滅的衰退の途を辿るのではないかと危機意識を持ちました。

 

 そしてハッとさせられたのが、己の未熟さでした。ハッキリ言って、盲目的であり、無知であり、他人任せでした。

 

 有事の際は政治家と官僚がなんとかしてくれる。海外で紛争が起こっても、対岸の火事に過ぎない。低迷する景気と言ったって、身の回りに不自由は感じないし、なんだかんだ過ごせてしまう。北朝鮮でミサイルが放たれても、中国が覇権を拡大していても、どこかピンと来ない。少子高齢化と言われても、危機感が持てない。しまいには、東日本大震災に対してさえ、その深刻さを認識できず、いつのまにか風化していく。

 

 でも、気づきました。何とかなっているんじゃないんだ。誰かに、命懸けで何とかしてもらっていたんだ。自分は、目に見えないところでいろんな人に死ぬほど世話になり、守ってもらっていたんだ。 

 なら今度は、自分が何とかする側に立ちたい。その‟誰か”に少しでも恩返ししたい。いま、そのように強く思っています。

 

 そしてそのために、本気で日本を支え、責任ある若者になるべく、UNITE(ユナイト)に参加しました。 

 

(東京大学2年 理科一類 男性)