なぜ私がここにいるのか?

 なぜ私がここにいるのか?

 それをみんなに伝えたいと思う。私は若者には希望があると心からそう思っている。なぜか。今世の中を見渡してみると、どう考えても若者に注目が集まっている。以前から若者の投票率の低下が深刻に問題視されてきたが、SEALDs(シールズ)の登場以降、国の方向を決める政治家たちは若者の動向に非常に注目している。私は、実際に安倍首相はじめ議員の方にあって肌でそれを感じた。若者がなぜ政治に関心がないのか、その理由の一つとして、意見を上げても無駄だから、はっきり言えば、今の政治家に対する不信があるのではないだろうか。メディアを通して見るのは、政治家の汚職や無味乾燥な議論を続けているかのような政治の姿である。皆さんの中にも「こんな者たちの言いなりになりたくない」という思いがもしかしたらあるかもしれない。

 

 しかし、実際にその場に行き、私が見たのは、少なくともメディアを通して持っていた私利私欲を求める汚い政治家ではなく、真剣に「日本はどうあるべきか」そこに人生を懸けているか姿だった。もちろんすべての政治家がそうではないかもしれないが、この国のことを真剣に考えている人たちがそこにはいるということは事実であり、そして彼らは若者の声を求めていた。若者が声を上げれば政治は動くのである。

 

 これからの日本を担うのは若者である。それは宿命である。どんな日本を築き上げるのか、それは若者こそ声を上げるべきだと私は考える。いつの時代もその時代のうねりは若者から始まった。しかし、怒りや恨み、不満のはけ口として声を上げる若者ではなく、「この国はいかにあるべきか、日本のあり方とは?」を本気で考える若者が現れてくることを心から望み、私は今ここにいる。 

(東京大学2年 文科一類 男性)